4ヶ月前にα7R IIを手放し、X-E3に乗り換えたばかりですが、さっそくEOS Rを購入してしまいました。ここまですぐ買い替えたのは初めてですが、買い替えたことに後悔していません。
X-E3を手放した理由
買い替えの理由は「APS-Cからフルサイズに戻りたい」ということです。筆者は室内で撮ることが多いため、暗所性能を気にするのですが、やはりフルサイズが有利。APS-Cでも明るい単焦点レンズで少しはカバーできますが、単焦点レンズを着けたフルサイズ機には太刀打ちできません。
加えて、富士フイルムの色が個人的に合わなかったことも原因のひとつです。たとえばフィルムシミュレーションが人気ですが、JPEGではややマゼンタに傾く傾向があり、スッキリとしない色味に感じました。
RAWで撮影をすれば現像時に色を調整できますが、富士フイルムのシステムは独特で、PhotoshopのCameraRAWで開いた場合はフィルムシミュレーションが使えません。そのため、RAW現像した写真とJPEGとで色が合わなくなってしまいます。すべてRAWで撮影すれば問題ないのですが、X-E3は圧縮RAWに対応していないため、ロスレス圧縮RAWだと容量的に厳しいというデメリットもあります。
なお、純正ソフトではカメラとUSB接続することで映像エンジンを使った現像が行えるようです。この場合だとフィルムシミュレーションが行えるため、撮って出しのJPEGと同じ色づくりになるようですが、その度に接続するのは面倒に感じてしまいました。
こういった不満を感じていたところ、登場したのが今回購入したEOS R。キヤノンのカメラは過去にEOS 5D MarkIIやEOS Kiss Mなどを愛用したことがあり、使いやすいと感じていました。そのため、迷わずに買い替えても大丈夫だろうと判断した次第です。
キヤノン初のフルサイズミラーレス
EOS Rは、キヤノンとして初となるフルサイズのミラーレス一眼カメラ。APS-CサイズではEOS Mシリーズを展開していましたが、新たにフルサイズモデルとしてRシリーズが登場した格好です。
フルサイズでは、先行していたソニーに加えて、すでにニコンも「Z 6」「Z 7」で参入を発表しています。ここにキヤノンが加わるかたちですが、老舗カメラメーカーもミラーレスに力をいれるとなると、新しい時代のはじまりを予感させます。一眼レフの時代がおわり、これからはミラーレスが主流になっていくのでしょう。
なお、購入に踏み切ったのはPayPayの20%還元キャンペーンも大きいです。現時点の最安値は約20万円ですが、ポイントやPayPayの還元を含めた実質では、ボディが約17万円で購入できました。これなら、もし気に入らなくて売ったとしても、あまり損はしないはずです。
さて、本機のスペックをかんたんにご紹介すると、撮像素子は有効約3,030万画素のCMOSセンサー、映像エンジンはDIGIC8、AFはデュアルピクセルCMOS AFに対応し、世界最速とする0.05秒のピント合わせに対応します。
シンプルに使いやすい
使ってみた結果、シンプルに「使いやすい」と感じます。上部にサブ液晶がついているためか、一眼レフと同じように、素早い設定値の変更が行なえます。また起動をはじめとしたレスポンスも高速で、ストレスを感じません。前に使っていたα7R IIでは、起動が遅く、パラメーター変更の際にも、もたつきがありました。さすがは老舗カメラメーカーという仕上がりです。
なお、レンズとしては同時発売の「RF 35mm f/1.8 IS Macro STM」を購入しました。ハーフマクロですが、35mmでここまで寄れるレンズというのは初めてといえるくらいで、新しさを感じるスペックです。キヤノンとしてはレンズの設計度が上がるのもミラーレスのメリットと捉えているようなので、今後も野心的なレンズをリリースしてくるのでしょう。
早速、本ブログの撮影用にキャンプ場へ持ち出してみましたが、写りもよく、そして接写できる点も便利でした。とくにレビュー用に商品を撮る際はクローズアップしたくなるため、筆者の用途には最適なレンズです。
EOS Rはフルサイズミラーレスの後発として大きな期待を集めましたが、ネット上の声は「ダブルスロットが欲しかった」「ボディ内手ブレ補正が欲しかった」など不満を感じるユーザーも多いようです。
たしかにスペック的には見劣りしますが、実際に使っている感想としては、それ以上に使いやすさが際立ちます。繰り返しになりますが、ソニーのαシリーズと比べてしまうと、やはり老舗カメラメーカーだなと感じる仕上がりで、こういった違いがカメラとして重要な要素なのだと実感しました。