サーマレスト「トレイルスカウト」は手ごろだけど必要十分なキャンプマット

キャンプ用のマットとして、サーマレストの「トレイルスカウト」というモデルを愛用しています。中にスポンジが入っていて、ある程度は勝手に膨らんでくれる、自動膨張式のマットです。

すでに何回もキャンプで使用していますが、まさに必要十分といった印象。愛用しているユーザーをあまり見ない気がしますが、おすすめできるモデルです。サーマレストの中では、最安レベルでエントリーに位置する製品ですが、さすが老舗ブランドといったところでしょうか。

マットを広げた状態の大きさは51×183cmと、だれでも足元までしっかりとカバーしてくれる大きさ。なおアメリカのメーカーらしく、縦196cmという、さらに大きいサイズもランナップされています。

厚さはわずか2.5cmと、マットとしてはかなり薄いのですが、自動で膨らんだあと、息を吹き込んであげればしっかりとした固さになります。また、薄いマットで気になるのが地面の凹凸ですが、しっかりとテントの下にある石を取り除けば、寝るときに何かがあたって気になることはありませんでした。

収納時のサイズについて、カタログスペックでは28×14cmとありますが、かなり力を入れて巻いてあげるともう少し小さくなってくれるので、バイクキャンプでもコンパクト。収納用のスタッフサック(布袋)も付属していますが、こちらは直径17cmほどと、製品よりも二周りほど大きいアメリカンサイズです。

個人的に気に入っているのが、表面がゴムのようなウレタン素材であること。これが滑り止めの役割を果たしてくれるため、枕や寝袋がずれるといった心配がありません。表面が布のマットも多いですが、そういった素材だと滑るし、擦れてカサカサとした音が出てしまうのです。

メーカースペックを見ていて驚くのが、この価格にも関わらず、断熱性を示すR値が3.1と比較的高めなこと。マットの内部が肉抜きのないフォーム素材のため、断熱性能が高いようです。数値的には、3シーズンは満足に使えるレベル。実際に使った感想としては、気温が一桁になるまでは、冷気を一切感じませんでした。

いっぽうで冬の初めごろ、外気温が一桁前半になった際にも使ったのですが、さすがにその時は冷気を感じました。やはりマットが薄いこともあり、背中やお尻のあたりが沈み込んで地面と近くなります。このマットが薄くなった部分から冷気が漏れてくるので、寒くて夜中に1度起きてしまったほどです。逆に足などは冷たさを感じなかったので、素の断熱性能としてはかなり優秀に思います。

空気式のマットは穴が空くと怖いものですが、実績のあるメーカーらしい丈夫な作りなので安心して使えています。購入からすでに何年か使っていますが、劣化の兆しもなく、まだまだ使えそうです。

サーマレストのマットとしては手頃な値段ですが、安かろう悪かろうではなく、しっかりと使えます。やや薄めなので、設営時に大きな石を除ける手間などはありますが、それさえやってしまえば快適です。断熱性もあり、そこそこコンパクトに収納できるなど、価格を考えたらかなりコスパの高い逸品だと感じています。

追記

より高級なモデルに買い替えてみました。トレイルスカウトも良い製品ですが、やはりコンパクトさとなると上位モデルの方が優位。バイクキャンプする筆者にとっては、「ネオエアーXライト」の方が向いているようです。