キャンプで気軽に火が使えるシングルバーナーは、必需品といえるほどの存在です。特にお湯を沸かせるというのは重要で、お湯さえあればインスタント食品やレトルト食品が食べられるため、食事に困りません。
筆者が愛用しているシングルバーナーが、プリムスの「P-153」というモデル。このモデルの何がいいかというと、その大きさ。たたむと手のひらに乗るほどのコンパクトさです。シングルバーナーのなかで数えても、トップクラスの小型サイズではないでしょうか。
そしてプリムスは登山用に展開しているメーカーのため、信頼性も抜群。もしバーナーが故障した場合は火が使えなくなり、火が使えなくなると食事がとれなくなってしまいます。登山もそうですが、キャンプで火が使えなくなるのは致命的です。
そういった意味で、やはりバーナーは信頼のある製品を選びたいところ。Amazonでは1,000円台から売られていますが、ガスを扱う製品ということもあり、安全性の意味でもしっかりとしたメーカーを使いたくなります。
折りたたみ式の五徳でコンパクト
プリムスではいくつもの製品をラインナップしていますが、本モデルの特徴は、コンパクトかつハイパワーということです。
五徳は安定感のある4本タイプですが、回転して重ねられるようになっています。また写真からも分かる通り、五徳の1本ずつが折り畳めるため、収納時はとてもコンパクトになります。
なお、収納用のポーチも付属しています。こういったものはおまけ程度の製品も多いなか、本品は厚みのある生地でしっかりと作られており、長い間使ってもへたりにくそうです。
また細かいですが、ポーチの内側には防水コーティングがされています。もし外から水がかかってしまっても、バーナー本体が守られるのは安心です。
上位モデルならではの高出力
P-153は、プリムスのシングルバーナーのなかでも上位に位置する製品です。そのため、最高3,600kcal/hという高火力を備えています。他メーカーを含めて、ミドルクラスでは2,400kcal/h前後が主流であることを考えると、その1.5倍の出力が行えることになります。
また、風に強いこともこの製品の特徴です。火は中央から円形状に出てくるのですが、五徳の根本が壁のようになっており、4つに仕切られています。この構造によって、風で火が消えたとしても全体としてはすべて消えるということはなく、風が止めば火が復活するのです。
余談ですが、P-153の対抗馬として、SOTO「ウインドマスター」が比較されることが多くあります。性能としては両社ともほぼ同等ですが、ウインドマスターは火が一点に集まるという設計が特徴です。熱が外側に広がりにくいため、小さい鍋を置いた場合であっても、効率よく火が使えるのです。
ウインドマスターも魅力なモデルなので悩みましたが、最終的にはご存知の通り、プリムスの方を選びました。
ウインドマスターは、収納時に五徳を外す必要があるため、そのまま畳んで収納できるP-153の方が楽。そういったこともあり収納サイズはプリムスのほうが小さく、ここが個人的に魅力的でした。なお、ウインドマスターの五徳は標準だと3本ですが、別売やセットで4本五徳も用意されています。
コッヘルに収納してまとめられる
小さく折り畳めるのがP-153のメリットですが、収納ケースに入れた状態で、OD缶と一緒にコッヘル(クッカー)にまとめることも可能です。
筆者が愛用しているのが、同じくプリムスから発売されているコッヘル「イージークックNS・ソロセットM」。フライパンと鍋がセットになった使いやすい製品ですが、このフライパン部分にP-153、鍋の部分にガス缶が収納可能。無駄なく1つのセットにまとめられるので、キャンプの荷物小型化にも繋がります。
P-153は小さくコンパクトですが、高火力であったり風にも強いなど高性能。近ごろは安いモデルも増えてきましたが、バーナーは1度購入すれば長く使えるものですから、せっかくならものを選びたいものです。そういった際におすすめしたいモデルとして、本モデルは魅力的なアイテムといえます。