イケアの格安スマートLED電球「TRÅDFRI」で部屋をお手軽ライトアップ

LED電球

家電などをネットワークに繋げてスマートフォンやスマートスピーカーから操作できる「スマート化」。便利ではありますが、使うための設定や準備など、設置までに手間がかかります。また価格も高いため、気軽に試せるかというと微妙です。

LED電球はスマート化の中でも定番ジャンルで、点灯/消灯だけでなく、明るさや色温度の調整が行えるものも多くあります。電球タイプであれば、既存のソケットに差し替えるだけなのも人気の理由かもしれません。

そこで個人的におすすめしたいのが、イケアのLED電球。数年前からラインナップが拡充されて続けており、通常の電球タイプだけではなく、スポットライト、フィラメント電球のようなモデル、丸い形状のモデルなど種類も様々。それに価格がリーズナブルなのも魅力です。

そんなイケアのLED電球から、「TRÅDFRI トロードフリ 調光器セット」を購入してみました。単体ではスマートフォン等とは接続できませんが、電球とリモコンがセットになっていて、簡単に電球を遠隔操作できるモデルです。そして価格は税込1,299円と、「通常のLED電球よりも安いのでは」というコストパフォーマンスの高さが魅力といえます。

イケアのLED電球は光の質が良い

安かろう悪かろうかというと、そうではありません。スマートではない通常のLED電球もそうなのですが、個人的にイケアのLED電球で推したいのが「光の色の質」の高さです。

光の色の質を高さを示す基準に、演色性(Ra)という数値があります。ざっくり言うと、太陽光を100としたとき、それにどれだけ近いかを表すというものです。体感では赤色における違いが大きく、この数値が100に近いほど、肌の血色がよく料理も鮮やかに見えます。街頭に照らされると血色が悪く見えたりすると思いますが、これは演色性が低いからです。

今回購入した電球の演色性はRa90。LED電球はRa 80くらいの製品が多いのですが、イケアの電球はRa90くらいの製品が多くあります。パナソニックのLED電球の高級モデル「パルック LED電球 プレミアX」はRa90を謳っている一方で、通常の「パルック LED電球」はRa80と価格で差をつけているメーカーもあるなか、イケアは安いモデルでも演色性が高い傾向なのです。

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明るさについては806lmで、これは白熱電球の60Wという一般的なレベル。光の色はウォームホワイトで、いわゆる電球色よりは少し赤みが抑えられており、個人的に気に入っている色調です(ウォームホワイトは2,700K、電球色は2,200K)。

TRÅDFRIの別のモデルでは、オフィスのような昼光色から電球色までをリモコンで変えられるモデルや、あらゆる色に変えられるモデルもラインナップされています。今回のものは色が変えられませんが、調色できるタイプもお手頃なので、仕事とくつろぐ時間を切り替えたい方などは検討してみてもいいかもしれません。

リモコンはシンプルで明るさ調整も簡単

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リモコンはボタン2つだけのシンプルなデザインで、「I」の側を押すと点灯し、「O」の側を押すと消灯します。長押しをすることで明るさも調整でき、「I」で明るく「O」で暗くなります。押していると少しずつ明るさが変わっていく無段階の調節です。

またリモコンの背面には磁石が取り付けられていて、付属の金属プレートから簡単に着脱できます。つまりプレートを壁に固定した場合であっても、リモコンとして使いたいときはすぐ取り外せるのです。細かいところまでよく考えられています。

なお調色ができるモデルには、別のリモコンが用意されています。ボタンが増えるためサイズが少し大きくなってしまうため、コンパクトにしたい方は、あえて明るさ調節だけのモデルを選んでもいいかもしれません。実際筆者は値段だけでなく、リモコンの大きさも含めてシンプルなモデルを選びました。

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またリモコンの電池はCR2032で、マニュアルによると2年間持つそうです。安いからといって電池が別売ではなく、付属しているというのも嬉しいところ。CR2032はコンビニなどでも手に入るので、切れた場合でも安心できます。

クリップライトに取り付けて使用

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電球はそのまま天井のソケットに取り付けてもいいのですが、筆者の場合は丸いシーリングライトしかないため、クリップライトを用意しました。ソケット形状はいくつかありますが、E26と書いてあるモデルであればどれでも使えます。

イケアのクリップライトは黒しかないため断念し、そこで見つけたのがオーム電機の「LTC-N126AW-W」というモデルです。価格が約1,300円とリーズナブルなのも決め手でした。

クリップライトには電源スイッチも用意されていますが、TRÅDFRIはリモコンから制御できるため、電源は基本的にオンで使います。購入したクリップライトは、高い位置に設置するとスイッチが押しづらくなりますが、そもそも押さないので問題になりません。

というわけで、3,000円以下の価格でリモコン対応のクリップライトが手に入りました。スマートフォン等から制御する場合は、別途イケアの「ゲートウェイ」(5,000円くらい)を購入する必要がありますが、今のところリモコンだけで困っていません。

繰り返しになりますが、イケアの電球はリーズナブルながらも質が高いように思います。そしてスマート化というのも、実はリモコン操作だけでも十分だったりするわけで、そういった場合にWi-Fi接続しなくて使えるようなLED電球というのは、便利なのに設定も簡単でおすすめしたい選択肢です。