近ごろは充電端子として、USB Type-C(USB-C)が増えてきましたが、まだまだmicro USBのデバイスも多くあります。そこで困るのがケーブルの問題。端子が統一されていれば1本で済みますが、複数の規格が混在していると、そのぶんケーブルを揃える必要があります。
その問題を解決するアイテムとして、今回導入してみたのが、オウルテックの「OWL-CBRKMC12-BK」というケーブル。micro USBとUSB Type-Cの両方をひとつにまとめられる、巻取り式のUSBケーブルです。こちらレビューしていきます。
ケーブルの長さは120cmと、日常使いではちょうどよいレベル。伸ばす途中で固定されるので、短いケーブルとしても使えます。今回購入したのはブラックですが、ケーブル部分の色違いでレッドも用意されています。
充電は2.4Aまで対応するので、最高12Wでの充電が可能。USB PDといった高速充電規格には対応していませんが、スマホやタブレットには十分な水準です。
また、データ転送にも対応しますが、USB2.0/最大480Mbpsのため、大容量のデータ移動には物足りないかも。どちらかというと、充電ケーブルとしての使い方に向いていると思います。
巻取り式のため、一般的なケーブルとは異なり、コンパクトに収納できることも魅力です。机の中やバッグに入れても絡まりません。巻取りの機構もつくりがよく、両手で持って引っ張ると、カチッカチッという音とともに、約30cm間隔で固定されていきます。ロックされた状態から少しひっぱって戻すとケーブルの巻取りが可能です。
本製品は「超タフ」と謳っているとおり、しっかりとした作りが気に入りました。ケーブル内部には防弾繊維を使うことで、ひっぱり時の断線を抑制しています。
加えてコネクターの付け根には、通常より長めの「ロングブッシュ」を使うことで、曲げた際のケーブル負荷に配慮。これにより、3万回以上の折り曲げに耐えるそうです。
本体を手にとってみても、ずっしりとしており、いかにも「タフ」という雰囲気です。ケーブル内部には防弾繊維を使っているとのことでしたが、表面部分の被膜についても硬めの素材で、丈夫そうな印象がします。
もっとも、耐久性については実際に使わないとわからない部分ではあります。それでも安物とは明らかに違う、価格に見合った作りを感じました。
一方で、本体サイズが大きいというのは気になりました。100円均一で売っていた、華奢なつくりの巻取り式micro USBケーブルと比較してみると、かなり大きさに違いがあります。
今回のモデルはケーブル長1.2m、100円均のほうは0.8mという違いはありますが、同じ長さでいいのでコンパクトなモデルも出してほしいほどです。
最後に、今回購入した理由である、micro USBとUSB Type-Cの両対応について触れておきましょう。コネクター部分は変換パーツがセットされていて、micro USBにこの変換をつけることで、USB Type-Cとして利用ができます。
USB Type-Cの変換をつける際は、パチッと押し込む必要があり、そうするとしっかりと固定されます。今後はUSB Type-Cのデバイスが増えてくると思いますので、いずれは変換パーツを付けたままになるのかもしれません。「ふだんはUSB Type-Cを使って、たまにmicro USBを使う」という使い方に良さそうです。
なお、micro USBのモデルによっては、使えない場合もありそうだと思いました。基本的には大丈夫だと思いますが、端子が奥まったデバイスの場合、変換パーツがぶつかって干渉しそうです。USB Type-Cのほうは問題なさそうな形状になっているので、micro USBをメインで利用したい方は、購入前に確認したほうが良いかもしれません。
大きさにはやや不満はありますが、本体の作りこみがよく、そして2つのUSB規格をまとめられて満足です。
やや価格は高めですが、日本メーカーであること、2年保証があること、タフな作りをしていることなど、安心感もあります。一つ持っておいても損はない、便利なアイテムではないでしょうか。