なんと100gで約100円。コスパでコーヒー選ぶなら“オーケー”

OKストアやOKマートなど、関東に住んでいる方なら知っている方も多いかもしれない。僕は近ごろ、専門店で買う高品質なコーヒー豆も良いがコストパフォーマンスを重視して選ぶのも良いなと思っている。そう思わせてくれたのが、オーケーがプライベートブランドから発売するコーヒー豆だ。

専門店で購入すると、目安として100gで500円するのだが、このオーケーの豆は400gで455円。グラム単価からすると1/5近い価格で、1杯(12g使用と仮定)で計算してみると、十数円でコーヒーが飲めることになる。僕は一日3杯くらいは飲むことも多いので、どうしてもコスト重視で考えてしまう。

ちなみに、オーケーで扱っているコーヒー豆は2種類で、中煎り程度のオリジナルブレンドと、深煎り程度のマイルドブレンドがある。近頃はエスプレッソ=深煎りという構図ではなくなってきてはいるが、個人的には深煎りのマイルドブレンドのほうがお気に入りである。

もう1つコストが気になる理由として、個人的に好きな淹れ方であるエスプレッソは、ドリップと比較して抽出のセッティングがシビアということが挙げられる。豆を買い替えたときは言わずもがなだが、湿気などによって、その日ごとに薄すぎたり濃すぎたりと変化してしまう。ドリップでも味が変化するが、エスプレッソの方が挽豆の粒度が細かいため、影響が大きいのかもしれない。

そういった意味で、エスプレッソはセッティング時に、抽出したコーヒーをやむなく捨ててしまうことも多い。もったい無いとは思うのだが、シャバシャバな抽出だと薄いし、詰まったように時間がかかる抽出だとえぐみの強い味になってしまう。豆を買い替え変えたときくらいしか起こらないが、マシンから1滴も出てこないことも少なくない。

最近は手動式のパヴォーニに買い替えたのでエスプレッソの出来に関してかなり寛容だったが、コストを気にしないで使用できるという意味では、相変わらず安い豆も魅力的なのではないかと思う。もちろんそれは最低限の味がないと話にならないのだが、このオーケーの豆は値段を踏まえても最低限の基準はあると感じる。むしろ、倍くらいの価格で売っても、釣り合うのではと感じるくらいだ。

もちろんスーパーということもあり、鮮度に関しては新鮮を重視するコーヒーの専門店にはかなわない。恐らく焙煎から数日~1週間近くは経っていると思うようには酸化しているが、これは倍ちょっとの値段で購入できる成城石井の豆も同じ。なんならスターバックスなども焙煎から時間が経っているので、自家焙煎やこだわっている店でなければ、このくらいの水準の豆も多いと思う。

このくらいの鮮度だと、エスプレッソで盛大なクレマを狙うには向いていないが、最低限のクレマも出るし、酸化で生じる嫌な酸味もあまり気にならない。プライベートブランドということもあるし、大量生産していることもあるし、400gという多めの量がパッケージの1単位になっていることもあり、製造コストが下げられているのだろう。

豆の比較。左がオリジナルブレンドで右がマイルドブレンド

鮮度以外の味に関しては、マイルドブレンドだとパッケージに記載されているようにコク重視で、ミルクをいれてカフェラテにしても埋もれない。苦味は主張するわけでもないため、チョコレートというよりは、カラメル系か。ナッツのような香ばしさも感じる。そして甘みと酸味に関してはかなり控えめだと思う。

一方のオリジナルブレンドの方は近頃買っていないので大まかな記憶だが、甘みと酸味が協調していた印象が強い。個人的にナチュラルのような甘みのある味が好きなので、このブレンドでもう少し煎りが深ければ良いなと感じた。

もちろん専門店の高いコーヒー豆は美味しいが、毎日気軽に飲むとなるとコストは無視できないもの。最低限以上の味でありがならも、コスパに優れるオーケーの豆は魅力的な選択肢だと思う。たまにはカフェに訪れた際に豆を選んでみるなど贅沢もしながら、コーヒーライフを楽しんでいきたい。