エスプレッソ抽出に最適なはかり。Acaia「Lunar」

Acaia「Lunar」

ついに買ってしまった。コーヒーが好きな方は、見たことがあると思うAcaiaのスケール。個人的にはドリップ用の「Pearl」をよく目にすることがある気がする。

そのAcaiaからエスプレッソ用としてラインナップされているのが、このLunarだ。大きさはエスプレッソマシンのトレイに載せられるような小型サイズで、アルミニウム製の上質な質感の筐体をまとっている。Pearlはアクリル製であることを考えると、倍近い値段の差にも納得できる。

そして大きな特徴が耐水・耐温度であるということ。エスプレッソの抽出時のトラブルでコーヒーをこぼしてしまっても安心できる。

前に使っていたハリオの計りと比較

前に使用してハリオの計りと並べてみた。大きさの違いは言わずもがな、ハリオのモデルもデザインは良いが、それ以上にLunarのシンプルさが際立つ。

個人的にはこの小型であることと、シンプルなデザインに惹かれた。しかし価格は約3.5万円と高価でなかなか手を出すことはできず、憧れの存在の1つであった。今回エスプレッソマシンなど、ほかのアイテムの物欲が落ち着いたのでようやく余裕ができたかたちだ。またシンプルな見た目とは裏腹に、内部部はかなりのハイスペックであったりする。

たとえば、計測時の更新速度が早い。このはかりはエスプレッソの抽出、つまり30秒で30mlといった条件での抽出サポートも想定されているため、計測部に圧力がかかってからディスプレイに表示されるまでのラグが短い。一般的なはかりだと載せてから一拍空いて表示されるところが、本機だと載せた瞬間に表示されるように感じる。さらに0.1g単位で表示されるので、ぴったり30.0mlになった瞬間を狙うことさえできそうだ。

もちろん機能面も豊富で、コーヒー用のモデルには多い、ボタンを押すことでスタート/ストップできるタイマーを備えるが、このモデルでは抽出が開始(何かものが乗った)ことを検知してスタート/ストップしてくれる機能もついている。これも先ほどの計測速度によるものなのだろうか。

また珍しい機能として、付属品の分銅によるキャリブレーションにも対応する。通常時はここまで高い精度は必要ないと思うが、正確な数値で使っていると思うと気持ちが良い。もちろんセッティング時など、シビアに設定を詰めていきたいときなどは頼もしい。

そのほか、Bluetooth接続によるアプリ連携なども搭載するが、機能が多すぎて使いこなすだけでも時間がかかりそうだ。最初はデザインを重視して購入したモデルだったが、実際に手にとってみると、見た目からは想像のつかない性能を秘め、質感も相まって所有感が高い。はかりとしてはかなり高いものを買ってしまった思ったが、想像以上に満足のゆく結果となった。